ちなみに、右の写真はアーネスト・ヘミングウェイとかいう、アメリカのオッサンかも知れない。最近まで生きていたようだが、今はもういない。アメリカ純文学を代表する作家のように言われているが、決してそうではない。彼の主な著書を紹介しよう。

 彼はアメリカ人のくせに、日本の政治に非常に深い関心を持っていた。彼の題材は常に日本政界であり、とりわけ自由民主党を主なターゲットとしていた。

 橋本龍太郎、小渕恵三、青木幹雄、野中広務、これら経世会出身の自民党幹部達が平成不況を長引かせ、国の赤字が急激に増大。首相も次々と交代し、いつまで経ってもその名に相応しい実力者が出て来ない。そんな腐敗した人材育成システムの責任は、まさに経世会創設者の竹下登にあると嘆いた名著「非はまた登」は、日本に於けるリーダーシップの在り方に警鐘を鳴らし、自民党の患部、いや、幹部連中を震え上がらせた。

 コンチクショウ連合と呼ばれた金丸、竹下、小沢の政権独占体制をも彼は許さなかった。執拗なまでに、この姻戚関係内部に潜入し、遂に金丸の金権腐敗の実体を暴いたドキュメント「誰がために金丸」は、元副総理逮捕、引いては病死という悲劇の結末をもたらした。

 大阪府知事であった横山ノックのセクハラ事件をスクープしたのも彼であった。挙動不審な選挙カー内部の様子を克明に記した著書「公人と指」は、被害に遭った女子大生の証言を元に、セクハラ疑惑を徹底的に追求し、遂には府知事逮捕という成果を上げた。

 また、故小渕恵三と個人的に親しかったという彼。脳梗塞で倒れ、そのまま帰らぬ人となった友人に向け、別れのメッセージで綴った感動のエッセイ「ブチよさらば」は、発売と同時に大きな反響を呼び、日本国民に深い悲しみを与えた。

 しかし、現在、これらのタイトルを書店で見かけることはない。絶版になってしまったのか、自民党から出版社に圧力がかかったのか。いずれにせよ、諸君の中で、もしこれらを目にした人がいたら、ぜひ一報をお願いしたい。



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