MySQL

 

MySQL(マイエスキューエル)は、RDBMS(リレーショナルデータベースを管理、運用するためのシステム)の実装の一つである。オープンソースで開発されており、GNU GPLと商用ライセンスのデュアルライセンスとなっている。

他の多くのオープンソースプロジェクトと異なり、MySQLはスウェーデンの単一の営利企業「MySQL AB」によって保持されていたが2008年2月26日にMySQL ABがサン・マイクロシステムズに買収されたことによって現在はサン・マイクロシステムズが保有している。またトレードマークおよび著作権もこの企業が所有している。


世界で最も有名なオープンソース・データベースとして知られている。 他のフリーRDBMSと比較して高速性に定評があり、特に更新よりも参照の頻度の高いアプリケーションに向くとされている。具体的にはWebアプリケーションの多くが該当する。データストレージエンジンはSQLエンジンとは分離独立しており、用途に応じた機能を持つストレージエンジンを選択できる「マルチストレージエンジン」方式となっている。


世界的にはこのMySQLとFirebirdの方がPostgreSQLよりも多く使用されており、ウェブサイトの構築に用いるソフトウェア環境として、LAMP (Linux, Apache, MySQL, PHP) の略称が知られている。Yahoo!などの巨大なウェブサイトでの適用例も多く、WebアプリケーションのXOOPSも利用している。また、ウィキペディアのためのソフトウェアであるMediaWikiでもこのソフトウェアを使用している。他にも、社内用WebアプリケーションのサイボウズもMySQLを利用している(MySQLを改造するため、有償契約をしている)。

世界的な傾向に反し、日本ではPostgreSQLの適用例がMySQLを上回っている。2003年の時点で、オープンソース系のデータベースとして、日本では8割以上がPostgreSQLである。
その理由として、以下の理由が指摘されている。
 1) 欧米において、MySQLの広報が積極的であった。
 2) MySQLの日本ユーザ会の立ち上げが遅れた。
 3) PHP4徹底攻略(通称マンモス本)がPostgreSQLとの接続を想定して記述されていた。
 4) Javaを開発するSun Microsystemsが、MySQLよりもPostgreSQLを推していた。
  (Sun MicrosystemsがMySQLを買収したことにより、今後はMySQLをより重視していく可能性が高い)
 5) かつてのMySQLでUnicodeのサポートが不十分であった。
 6) アプリケーションの頒布形態によってはGPLではなく商用ライセンスを選択しなければならないケースがある。


フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋

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