知性と本能

 

選挙キャンペーン中、カーターは何度も女性団体を訪れてスピーチを行った。

ある日、ニューヨークで“民主党を支える女性委員会”で熱弁をふるった。

会場には圧倒的に女性が多かったが、男も何人か聞きに来ていた。

スピーチの結びにカーターは言った。

「女性はベストな候補者を選ぶ知性と本能を持っている、と私は信じる」

女性たちからは万雷の拍手。

拍手が止んだとき、会場の後ろに立っていた中年の男が叫んだ。

「女にそんな知性と本能があるなら、彼女たちが結婚した相手を見てみろよ」

 
 

フィガロの結婚

 

エリツィンが帰宅すると、ナイナ夫人がよそ行きの格好で外出するところだった。

「おまえ、今日はどこへ行くんだ?」

「『フィガロの結婚』に招待されてるの」

「大統領夫人になったからって、知らん奴の結婚式に軽々しく行くもんじゃない。

 祝電でも打ってやればいいんだ」

 
 

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