ハリウッドが大混乱に陥っている状況に心を痛めたレーガンは、
当時、世界で最も知恵者と言われたイスラエルの首相、
デヴィッド・ベングリオンに電話を入れた。
「首相、ご承知の通り、今、わが国では赤狩りが行われています。
私の友人たちも大変な目にあっています。
そこでお聞きしたいのですが、共産主義というのは、一体どういうものなんです?」
ベングリオンがちょっと考えてから、
「まあ言ってみれば、不老不死の美女といったところかな」
「と言いますと?」
「現実の世界には存在しないということだよ」
「じゃ、共産主義者も存在しないんですね?」
「いや、それはいる。幻想の世界でマスをかきたがる連中は多いからね」
「ソ連や中国の指導者ですね?」
「そうだ。だが、奴らはまだ修行が足りん。
本当に筋金入りの共産主義者はアダムとイヴだったんだ」
「アダムとイヴ・・・ですか? どうしてです?」
「あの2人の生活状態を考えてもみたまえ。
着るものがなくて裸だったし、食べるものといったらリンゴだけ。
そして住む家もなかった。だけど、2人とも“天国にいる”と信じていたんだ」
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