盗人に追い銭
            
通 説

 自分のものを盗んだ相手に、さらに金銭までくれてやるということ。損害の上に損害を重ねるたとえ。「盗人に追い」「盗人に追いを打つ」「泥棒に追い銭」ともいう。

  
   
珍解釈

 職務とはいえ、逃げる泥棒に対し自腹を切ってまで銭を投げ、次々と捕まえていった銭形平次の武勇を讃えたものである。大抵は一発で決めたらしいが、たまに暴投や失投もあったようだ。中には棒切れを持って打ち返してくる猛者もいて、八丁堀にサヨナラ・アーチを叩き込まれ、そのままサヨナラされたという苦い経験も。以後、銭は外角低めに集めるよう心掛けたという。泥棒も一人ならいいが、大盗賊団ともなると捕り物に一体いくら注ぎ込んだかわからない。しかし、たとえどれだけ費用がかさんでも、投げた銭を必要経費で落とすわけでもなく、また落ちた銭を村人がこっそりネコババしても、ただ恨めしそうに見つめるだけで、別に咎めることもしなかった。その見栄が祟って、生涯小汚い長家に住み続ける羽目になった銭形平次。仕事をするなら、身銭を切るくらいの心意気がなければならないという教え。

  
   
教訓

 アホでんな。石にしときゃよかったのに。いくらでもタダで転がってまんがな。でも、そしたら砂利形平次とか呼ばれて、それはちょっとカッコ悪いやおまへんか。しかし、世の中にはもっとアホもおるで。現代の役人や。公費の無駄遣いばっかりしよって、平次の爪の垢でも煎じて飲んだらどないや。銭ばらまく言うたかて、公的資金ばっかりで、もっと庶民の為になる使い方せんかい。こうなったら日本人全員で役人に追い砂利や。

 
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