Volume05
 
 

 頂点に立つ人間とは、ポールのてっぺんにたなびく旗である。
 彼は常に風に晒され、煽られ、前後左右に揺れている。
 ポールは冷ややかなる感触で無関心に横に立ち、彼を傍観している。
 そこには彼を上げたり下ろしたりする一本のロープが取り付けられ
 彼を下から見上げる者が、いつも手ぐすね引いて待っている。
 彼の回りに味方はいない。
 
 無冠の帝王とは、ピラミッドの中心に置かれた一つの石である。
 まわりには無数の石が彼を支え、同時に彼も無数の石を支えている。
 彼は雨や風に晒されることもなく、灼熱の太陽に照りつけられることもない。
 彼は他の石との微妙なバランスをも心得
 自分の位置において全体のバランスも心得る。
 彼を取り除こうとすれば、他の石も取り除かねばならず
 彼を取り除けば、そのピラミッドは崩れてしまう。
 彼は味方に囲まれている。

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 一つのメロディーを思い付く時、作曲家はいつも独りである。
 しかし、そのメロディーをみんなと楽しむことならできる。

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 幸せは一体どこからやって来るのだろう。
 幸せはきっとあなたの心からやって来るのだろう。

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 自分の目を信じることに関してはアメリカ人に学べ。
 まわりの意見を聞くことに関しては日本人に学べ。
 信じることに関してはアメリカ人に学べ。
 疑うことに関しては日本人に学べ。
 成功することに関してはアメリカ人に学べ。
 失敗しないことに関しては日本人に学べ。

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 幸運などというものは、突然思いもよらぬ所から
 見たこともない姿をして飛び込んでくるものなのです。
 そして幸運をああだこうだと勝手に決めつけている人は
 ついそれを見過ごしてしまうのです。
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