Volume125

 

 

 議論好きの人間は解決するのが苦手だ。
 それは行動に移すよりも、喋ることによって、
 目の前の問題を納得しようとしているからだ。

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 必要は発明の母。
 これはもはや過去の言葉である
 現在では発明に母などいない。
 強いて挙げれば、金という義母がいるくらいか。

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 食物連鎖という地球上の最も重要な生態系で見ると、
 人間が絶滅しても、そのバランスは少しも崩れないように思われる。
 現代の人間とは地球上の部外者なのかもしれない。

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 まあ自分に関係がなければ、なんとでも評価できるってもんだ。

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 馬鹿な親の言うことを素直に聞くのは
 馬鹿な人間になるための修行をしているようなものだ。

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 教師「お宅の息子さんは、ちょっとおっちょこちょいなところがありますね。
    もう少し落ち着いて、物事に取り組むように注意してあげて下さい」
 父親「いやぁ、そうですか。それは多分私に似たんでしょうな。私もかなり
    おっちょこちょいな方でして。まあ、注意はしてみますが、おそらく
    直らんと思いますよ」
 教師「でもですね、それでかなり損をしている面もあるんですよ。例えば、
    テストの答なんか、計算は合っているのに、解答欄を間違えて点数を
    取り損ねたり。宿題のページを間違えてやって来たり。まあ、将来の
    ことも考えて、もう少し集中するように言ってもらえないでしょうか」
 父親「ほほう、そりゃ小さい頃の私にそっくりだ。うんうん、そうか。血は
    争えませんね、まったく。ははははは」
 教師「そうですか。なるほど、確かに子は親に似ると言いますからね・・・
    おっと、これは失礼しました」
 父親「いやいや、まったくです。父親がそうですからね、仕方ないでしょう
    なぁ、こればっかりは」
 教師「まあ、それなら気長に取り組んでみて下さい。急に態度を厳しくした
    りしたら、かえって逆効果ということもありますから」
 父親「そうですね。わかりました。で、他には何か?」
 教師「ええとですね、もう一点なんですが・・・」
 父親「何でしょう?」
 教師「ちょっと引っ込み思案なところがありまして、もう少し積極性を持つ
    ようになってもらいたいんですよ」
 父親「なに、引っ込み思案。それはいかん。その点は家内に似たんですな。
    なにせ、あれは極度の引っ込み思案で、人前できちんと喋ることも出
    来ないほどです。私からも再三注意しているんですが、いい歳をして
    いまだに直らんというわけですわ。いや、これは息子にも注意して、
    早速直させなければいかんな」
 教師「いや、でもお父さん・・・これもそう焦らず、気長に対処なさった方
    が・・・急にというのはどうも・・・」
 父親「いいや、そんな欠点は一刻も早く直さねばいかん。まったく、ろくでも
    ない所が似よってからに。ちょっとくらい厳しくても、我慢して将来の
    為に絶対に直さなければいかん。絶対に」

 親とは所詮こういうものであろうか・・・

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